佐藤集雨洞の洞穴

twitterで「創元推理文庫旧装丁bot」を動かしている佐藤集雨洞のブログ

S.D.G.を追う

追跡、S.D.G.! (終) 創元推理文庫とS.D.G.のタイムライン

さて最後に、創元推理文庫とS.D.G.の関係を確かめたい。 以前まとめて示したように、S.D.G.と創元推理文庫の関わりはその初期に限られ、以降は携わることはなかったようである。 以下に、両者の関わりを画像を省いてまとめてみた(画像付きのデータは「S.D.G…

追跡、S.D.G.! (4)S.D.G.はその後、どうなったのか?

ここまでわかってくると、次に気になるのが、「じゃあS.D.G.は今、どうなっているのか?」という点である。 前記事で紹介した鈴木氏のエッセイには、「手塩にかけたわがエスデージーから離れてはや10年余。」と書かれており、2000年頃、エッセイの執筆時点で…

追跡、S.D.G.! (3)「芋づる式」からさらなる確証を得た

こうなると、検索によって情報を探すのもだいぶ容易になる。 S.D.G.に加えて、「鈴木利男」、「鈴木画房」などを同時に検索対象とすることで探す情報が次々と見つかった。そんな中で、次のような記事にも出会うことができた。

追跡、S.D.G.! (2)遂に掴んだS.D.G.のしっぽ

googleの単純な検索では、めぼしい情報が全く出てこなかった「鈴木画房」についての調査。 一方の、google booksの検索結果画面からは、予想していなかったような、驚くべき内容が目に飛び込んできた。

追跡、S.D.G.!(1) 鈴木画房って?

鈴木画房という言葉 「S.D.G.、それにまつわる人々」(3)~何を課題とするのか で設定した課題の内、 「(2)S.D.G.と併記される三人の詳しい経歴がわからない」 という点の、「石垣栄蔵」について、ある程度の調べが付いたことは、以前書いた通り。 今回からは…

追跡、「S.D.G.」!(序) ここまでの流れの確認

年も明け、ほぼひと月ですが、本年もどうぞよろしくお願いします。 5月以降、生活拠点が移った昨年。そして下半期には初子の誕生もあり、Twitter、こちらのブログ共々全く手を付けられない状態になってしまいました。年末年始を経て、少しずつ時間を作れるよ…

S.D.G.と、それにまつわる人々(9) 「創造する喜びがそれだ」

このように、「経歴」とはいかないまでも、石垣については少しずつ「創元推理文庫以外」の情報が集まりだした。そのタイミングで、ネット上の検索結果に、それまでは気付いていなかったものを見つけた。 書籍のタイトルを見た限りではあまり期待できなかった…

S.D.G.と、それにまつわる人々(8) 最初の「わかった!」

S.D.G.の調査が息詰まってしまった時期に、別の方面での調査が一気に進むこととなった。それは、石垣栄蔵についてだった。

S.D.G.と、それにまつわる人々(7) 嬉しい半面、立ち上がってくる迷宮入りの匂い

さて、「あくまで推測です」という断りがあったことを前提にしつつ、この東京創元社の説が正しいとすると、S.D.G.と個人名の間には、直接の関係はない、ということになる。

「S.D.G.と、それにまつわる人々」(6) 期せずして東京創元社から返事をもらう!

(前回の続き) 「え!」、というのが正直な反応だった。 なぜだろう、これまでtwitter上で勝手にoldsogenbotを始めてしまった後ろめたさのせいか、それとも完全にぼけてしまっていただけなのか自分でも判然としないが、この会話のこの時点まで、なぜか自分…

「S.D.G.と、それにまつわる人々」(5) 最初の調査:レファレンスサービスという手段を使う

では、ここまでの前段を一応確認してもらえたという前提で、実際の調査がどう進んだかを今回から(やっと、という形になってしまったが、)書き進めていこう。 前回書いたように、テーマとする「S.D.G.」、そして装画者たちのことは、ネット調査ではきっかけ…

「S.D.G.、それにまつわる人々」(4)~これまで、どんなふうにわからなかったのか

ようやっと今回から、先に挙げた課題の解答を示していく… 話の流れではおそらく、そういう話が始まるべきところだが、もう少しだけ、話を先に進めるのをお待ちいただきたい。その前に、今シリーズの問題点をさらにはっきりさせるためにも、「これまでの間、…

「S.D.G.、それにまつわる人々」(3)~何を課題とするのか

今シリーズで解明しようとする課題点を以下に提示する。

「S.D.G.、それにまつわる人々」(2)~前提となるデータ

今回のシリーズで何を課題とするか。それは、次の作品群の装丁に表れている。まずは、本記事で、それらの作品をまとめて提示しておこう。

ある結論: それは『産経日本紳士年鑑』の1ページにあった

twitterで一度予告をしましたが、今回からシリーズものとして記事を書いていきます。 結構長いものとなる予感がしますが、どうぞお付き合いの程、お願いします。 では始まり始まり…