同タイトルで別デザインじゃないものの…細部の違い(1)『オランダ靴の謎』
※2013年09月10日(火) のツイートをまとめたものです。
oldsogenbot(twitter)では、同タイトルで別デザインというものも取り上げています。 というより、そういう場合に「別デザイン」を両方とも紹介するようにしています。
これらは、各種マークを使っている時期に新旧のデザインが交代した結果がほとんどのようです。 ※それらはまた後日まとめたいと思っているテーマです。
一方で、収集をすすめていくうちに、「別デザイン」とまでは言えないものの、同じデザイナーの手によるのに、細部が異なるものというものにもいくつか出会うことになりました。
その中でもここでは、そういう 「同タイトル・同デザイン・細部違い」 というパターンに該当する中から、最多の4種類の「細部違い」が見つかった作品を紹介します。
下に紹介する、エラリー・クイーン『オランダ靴の謎』です。 古い方から紹介していきましょう。
持っているものの中では、これだけが黄色いカバーです。
色の違いが目立ちますね。 それ以外にも、建物に立体感が出るよう、描き加えられています。 手前の木目にも塗りつぶしが。
建物の色が変わり、大きめに配置され、さらに窓が格子状に塗りつぶし。 さらに絵が目立つようにしたということでしょうか。
そして、「謎」の字体が変わったことにお気づきでしょうか? 謎の「つくり」が、「迷」ではなくなっています。 現在の扱いとしては、古い書体の方が、異体字ということになるのかな。
少し小さくて見づらいですが、スキャンがそもそも小さいので悪しからず。 違いは色だけです。
4種類の変遷でした。
もちろん、これで全ての『オランダ靴』のパターンが揃った、というわけではないかもしれません。 こういう観点で、「4種類でコンプリートだ!」と判断するには、全ての「版」を確認する必要があるわけですが、とても個人の力ではそこまでできません。
こういう例があることに気付いたのは、そもそもが偶然でした。
古本屋で「このタイトルは持っているな」というところまでは確認できますし、全く異なるデザイン(デザイナー)が見つかれば、それも記憶と照らし合わせて気付くことはおそらくできていると思うんです。
しかし、色違いを始め、装丁の細部の違いまではなかなか記憶しきれていないので、「あ、これは今持ってるのと少し違う!」と気付くのは難しいんですよね。
『オランダ靴』については、青い表紙のが3冊になっちゃって、ダブり(トリプり?)だと思って比べてみたら、背表紙の文字の色が違っていたところから「あれ?」と思って確認した、というのがきっかけでした。
これまでにも他のタイトルについて細部違いに出会っているのかもしれませんが、それらのほとんどは私のアンテナをすり抜けてしまっている可能性があります。
ただ、『オランダ靴』があったことで、クイーンの真鍋博デザインにはアンテナを向けるようになったので、他のタイトルについても類似例を見つけました。
それらについてはまた別の機会にまとめます。
以上、最初の投稿でございました。
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